「おしりふきの成分には危険なものがあるって聞いたけど本当?安全なおしりふきはあるの?」
と、思われる方も多いと思います。
乳幼児の肌はデリケート。私も息子が生まれてから、おしりふきには気を使うようになりました。
特に下痢しやすい子はよくかぶれますので、なるべく肌に優しいおしりふきを選んであげたいですよね。
さて、おしりふきにはいろんな成分が含まれますが、その中でも特に、防腐成分は肌への刺激が大きいものもあるので注意したい成分です。
でも防腐成分と言っても種類がたくさんあります。
今回は、おしりふきの成分についてわかりやすく解説しつつ、私なら選ばない成分「ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル」について共有させていただきます。
目次
一般的なおしりふきの処方と成分
まず、一般的なおしりふきの処方について説明します。
意外かもしれませんが、おしりふきは化粧水に分類され、「洗い流さない化粧品(リーブオン製品)」という言い方もします。
おしりふきの処方は、大きく以下の成分で構成されます。
- ベース・・・・水。
- 保湿成分・・・おしりを保湿する。
- 洗浄成分・・・お尻の油性汚れを拭き取りやすくする。
- 防腐成分・・・製品を腐らないようにする。
この成分のうち、赤ちゃんの肌に影響する防腐成分は一番チェックしておきたい成分です。
ちなみに、保湿成分のPGとBGが危険と言われる人もいますが、防腐成分に比べたら全く問題ないレベルです。
おしりふきの防腐成分はわりと強力
化粧品の中でも、おしりふきの防腐成分はわりと強力に設計していると思います。
というのも、おしりふきは、人の手によりシートを引き出します。
また、シートを引き出しすぎたから、ちょっと戻そうというときがあると思います。
すると、おしりふきの本体の中には、私たちの手についている雑菌が入り、増殖してしまうからです。
なので、防腐成分を配合するのは必須なのですが、それらにも肌への刺激の大小があり、各成分の刺激リスクに応じて、配合上限というのが決められています。
防腐成分の配合上限とは?
防腐成分は、厚労省の化粧品基準の別表第3で、配合上限が決められており、刺激が強い成分は少ししか配合できません。
配合上限以下であれば、肌への刺激などはほとんどないので、特定の成分を過度に嫌煙しなくても大丈夫。
ただ、現在の化粧品の法律上、成分の配合率は国に届け出る必要がないので、どれくらい入っているかわからないのも事実。
配合上限ギリギリまで入っているのか、配合上限の1/10なのか・・・。
なので、私が消費者としておしりふきを選ぶときは、刺激が強い防腐成分が入っていないもの、つまり、配合上限がなるべく高いものを選ぶようにしてます。
おしりふきでよく使われる防腐成分と配合上限まとめ
おしりふきでよく使われる防腐成分の配合上限のまとめ表です。
表の下にあるほど(配合上限が大きいほど)肌への刺激リスクが低いので、そういう観点でおしりふきを選んでもらえばいいかと思います。
防腐成分 | 洗い流さない製品への配合上限 |
ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル | 0.02% |
ベンザルコニウムクロリド | 0.05% |
安息香酸 | 0.2% |
ポリアミノプロピルビグアニド | 0.1% |
セチルピリジニウムクロリド | 1% |
安息香酸Na | 1% |
パラベン類(メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン) | 合計1% |
フェノキシエタノール | 1% |
これらの成分は、毒性があるから全部ダメ!と言われてるサイトなどもあります。
しかしそのようなサイトは、口から摂取する「経口毒性」と、肌への刺激となる「皮膚刺激・皮膚感作(アレルギー)」をごちゃまぜにして語られているのが大半なので、鵜呑みにしすぎるのはよくありません。
さて、上記成分は配合上限以下なら安全で問題ないのですが、配合上限以下でも、こと、おしりふき に関しては、私が選びたくないのが1つだけあり、それがブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルです。
おしりふきの成分「ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル」とは?
ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(以下、IPBC)は、日本の化粧品基準では0.02%まで配合できます。
しかし、全世界に目を向けると、安全性に厳しいヨーロッパではさらに厳しく規制されています。
[su_box title=”欧州化粧品規則のIPBC配合基準” box_color=”#2565bf” title_color=”#ffffff”]- 洗い流す製品(シャンプーなど)は0.02%未満
- 洗い流さない製品(化粧水など)では0.01%未満
- 消臭・制汗剤は0.0075%未満
- 口腔衛生品、リップケアには、使用不可
このように細かく別れており、ヨーロッパ基準に照らすと、おしりふきへのIPBCの配合は0.01%未満となっているのです。
さらに、「3歳未満の子供には使わないこと。」という警告ラベルを貼る必要もあります。
このように厳しくする理由は、IPBCから遊離するヨウ素が甲状腺機能障害を引き起こし、子供の成長に悪影響を及ぼすリスクがあると考えられているからなのです。
参考:Safety Assessment of Iodopropynyl Butylcarbamate as Used in Cosmetics
あくまでも可能性の話であり、日本ではそこまで厳しく規制されてないですが、子供の成長を阻害する可能性があるのは使いたくないと考えています。
[voice icon=”https://shosong.com/wp-content/uploads/2019/04/osaru-bu.png” name=”すみしょう” type=”l”]これらの理由より、私は乳幼児向け製品には、IPBCが入ったおしりふきは避けています。 [/voice]ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルが入ってるおしりふきまとめ
では、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)が配合されているおしりふきには、どのような商品があるか、まとめてみました。
ユニチャーム |
|
エリエール |
|
レック |
|
大一紙工 |
|
世界の大企業であるユニチャームさんのおしりふきが、この成分入りというのはちょっとショック。
[voice icon=”https://shosong.com/wp-content/uploads/2019/04/osaru-bu.png” name=”すみしょう” type=”l”]メーカーの方へは、リニューアル時に別の成分に代替してもらいたいです。 [/voice]まとめ
- おしりふき成分を見るときは、防腐成分をチェックする
- ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)が入ったおしりふきは選ばない
大切なお子さんのために、本記事が参考になれば幸いです。
なお、成分の安全性はもちろん、使い勝手の良さや、コスパも加味したおすすめおしりふきについては、以下の記事で紹介していますので、よろしければご覧ください。
[su_label type=”warning”]関連[/su_label]おしりふきの本当のおすすめランキング|1年試行錯誤した経験まとめ
いつもYouTube見させていただいています!とてもわかりやすく勉強になります。私にも1歳すぎの息子がいて、シャンプー、ボディーソープ、ボディークリーム、日焼け止めなど選ぶのにいつも迷ってしまいます。。。すみしょうさんがお子さんに使っているものを紹介していただけるととってもとっても嬉しいです。お願いします。。。これからもYouTubeなど楽しみにしています。