ニベアとドゥラメールの成分を元スキンケア研究職が完全比較

クレームドゥラメール
すみしょう
こんにちは、元スキンケア研究職のすみしょう(@smishow01)です。

 

プチプラで人気のニベア青缶と、超高級化粧品のクレームドゥラメールの成分がめちゃくちゃ似ていると話題になりました。価格差は60倍もあるのに・・・。

 

海外では、半顔で1ヶ月使い続けた方もおり、その点も踏まえて、化粧品研究職目線で改めて成分解析しました。

 

結論からいうと、ニベアとドゥ・ラ・メールのベースはW/Oクリームであり同一で、エキスが異なります。

 

動画や音声で見たい方は、こちらをどうぞ!(14:35)

 


一般的なクリーム処方

まず、一般的なクリーム処方は、大まかに以下の構成になります。

  1. 水性成分
  2. 油性成分
  3. 乳化成分
  4. 安定化成分(防腐、pH調整など)
  5. 機能性成分(植物エキスなど)

 

また、クリームは、水と油を界面活性剤で混合する処方であり、乳化処方と言います。

乳化にも2パターンあり、

  1. 大量の水の中にが包み込まれているO/W(oil in water)乳化
  2. 大量の油の中にが包み込まれているW/O(water in oil)乳化

 

があります。

 

ニベア青缶とクレームドゥラメールの成分比較

ニベアは56mlで500円(9円/ml)、クレームドゥラメールは60mlで36,000円(600円/ml)なので、1mlあたりの価格が60倍違います。

 

果たして成分的にはどれほどの違いがあるのか。

 

ニベアの成分は、配合量が少ないであろう成分を、並び替えしています。

黄色網掛けが異なる成分です。

 

ニベア成分 ドゥ・ラ・メール成分
分類・目的・効果
ベース
ミネラルオイル ミネラルオイル 液状油分
アルゲエキス ミラクルブロス
ワセリン ワセリン 固形油分
グリセリン グリセリン 保湿成分
水添ポリイソブテン イソヘキサデカン 液状油分
シクロメチコン シリコーン
マイクロクリスタリンワックス マイクロクリスタリンワックス 固形油分
ラノリンアルコール ラノリンアルコール 乳化剤
ライム果汁
ミラクルブロス、ビタミンC
パラフィン パラフィン 固形油分
エタノール 溶剤
スクワラン 液状油分
ホホバ油 液状油分
硫酸Mg 硫酸Mg 乳化安定化
オレイン酸デシル オレイン酸デシル 乳化剤
ジステアリン酸Al ジステアリン酸Al 乳化安定化、撥水
オクチルドデカノール オクチルドデカノール 液状油分
クエン酸 クエン酸 pH調整
ステアリン酸Mg ステアリン酸Mg 乳化安定化、撥水
パンテノール プロビタミンB5
水添野菜油
ミラクルブロス、アルファルファ油
シアノコバラミン
ミラクルブロス、ビタミンB12
カロチン プロビタミンA
安息香酸Na 安息香酸Na 防腐
香料 香料 香料

 

水添ポリイソブテンとイソヘキサデカンは、ほぼ同一成分です。

ニベアに配合されているシクロメチコンは、感触をすべすべにするシリコーン、スクワラン、ホホバ油は、イメージの良い植物オイルで、微量配合と思われます。

 

また、化粧品研究職時代に確かめた使用感試験では、ドゥラメールの方が硬いテクスチャーですので、固形油の配合量が多いものと思われます。

 

このように細かい違いはありますが、1.水性成分、2.油性成分、3.乳化成分、4.安定化成分、までの成分は類似しており、どちらもW/O乳化のクリームになります。

 

なので、ベース処方は同じと言ってもいいと思います。ここに60倍の価格差はありません。

 

大きく異なるのは、ドゥ・ラ・メールにはミラクルブロスが入っており、ニベアにはそれがないことですね。

 


ニベアとドゥ・ラ・メールで異なるのは機能性成分「ミラクルブロス」

ミラクルブロス2

ドゥ・ラ・メールの機能性成分「ミラクルブロス」は、アルゲエキス、ライム果汁、パンテノール、水添野菜油、シアノコバラミン、カロチンを含む混合物の総称と言われています。

 

その中でも、メインの成分「アルゲキス」はかなり大量に配合されていると思います。

 

というのも、ドゥ・ラ・メールはかなり硬めのコックリしたテクスチャーであり、これを実現させるためには、固形油のワセリンやマイクロクリスタリンワックスは1%以上配合されているのは確実。

それよりも「アルゲエキス」が前に表示されているので、1%以上は配合されているものと思います。

 

どんなエキスでも、1%以上配合するのは、普通のドラッグストアレベルの化粧品では、価格が高くなりすぎるので絶対無理です。

 

というのも、代表的な植物エキスの原料組成は、

  • エキス 1%
  • エタノール 50%
  • 水 49%

 

のような組成をしています。

 

そして、一般的には、植物エキス原料は、どんなに多くても10%も配合しません。普通なら1%くらいでしょう。

 

エキス1%の原料を10%配合すると、クリーム中には植物エキスの有効分が0.1%となります。

 

しかし、ドゥ・ラ・メールは植物エキスが1%以上配合されていると思われ、一般原料を使って、植物エキスを1%配合するためには、この原料を100%使用しなければいけません。

そうすると、他の成分が配合できなくなりますよね。

 

なので、ドゥ・ラ・メールは独自にエキスを開発し、原料中のエキスの量をかなり増やしているものと思います。

 

イメージ的には、以下のような植物エキス原料。

  • 10% エキス
  • 10% エタノール
  • 80% 水

 

この時点で、普通のエキスより、10倍濃く、10倍値段が高いエキスになります。

クリーム中に植物エキスを1%配合するためには、この原料を10%配合する必要があります。

 

このように、植物エキスをかなりの量を配合していることが、ドゥ・ラ・メールが高価な最大の理由だと思います。

 

ドゥ・ラ・メールのミラクルブロスにはどんな効果がある?

ミラクルブロス1このアルゲエキスを中心としたミラクルブロスは、ジャイアントシーケルプという海藻の新芽に、ビタミンCという海藻から作り出した成分のようです。

ドゥ・ラ・メールの開発者である、マックスヒューバー博士が、海で散歩していた時に日焼けした漁師たちの手だけが綺麗だったことから着想。

漁師たちは、網を引く時に海藻を手に巻きつけていたようです。

 

この海藻エキスは、日本の薬機法の中で売るのであれば、保湿、キメ、ツヤを与える成分としか言えません・・・。

 

が、実際は、抗炎症効果や肌の再生力を高める効果がわかっているようです。

実際に、赤みが消えたとかニキビが治ったとか、色々な口コミがありました。

 

さて、色々と成分のことはわかりましたが、実際に使ってみたらどうなのか、とある方が1ヶ月実験した有名な記事があります。

 

ニベアとドゥ・ラ・メールを顔半分ずつつけて比較実験した結果

ニベアドゥ・ラ・メール比較実験顔写真

これは、有名な実験ですが、イギリスのクレアさんという女性が、ニベアとドゥ・ラ・メールを顔半分にそれぞれぬり、1ヶ月後にどのような効果が出るか試されました。

 

出典:Claire used £1 Nivea cream on half her face – and £105 Crème de la Mer on the other. The results are VERY revealing

 

1週間ごとにコメントが記載されています。

以下、解説します。

 

1週間目

クレアさん自身は、塗った直後はどちらも差がないと思いました。

しかし、数日後、ビューティーセラピストの方は、ニベアを塗った方が顔がスムースであると思ったそうです。

一方、クレアさんは、ドゥ・ラ・メールを塗った方が、赤みが少ないように感じたそうです。

 

2週間目

クレームドゥラメール側の鼻の付近に、ニキビができました。

週の中頃、どちらの顔もとてもスムースで健康的な肌になってきました。

両者を比較すると大きな差はわかりませんが、ニベアが安いことを考えると、コスパがすごいと思いました。

 

3週間目

ニベア側の目元の細い線が見えにくくなり、しなやかな肌に見えました。

周りのみんなにどちらの顔の方がよく見えるか尋ねると、みんな決まってニベア側が良いと答えました。

 

4週間目

実験終了なので、皮膚科医によるスキャンが行われました。

 

ニベア側は、ドゥ・ラ・メール側に比べて、水分量が多く、赤みが抑えられていました。

また、目の周りの細い線のいくつかは消えていました。

 

どちらも肌を美しくしてくれると感じましたが、ニベアがドゥ・ラ・メールの何分の1の価格でより良い結果が得られるということで、勝者は明らかだと思います。

 

ということで、最終的にはニベアの方が優れているという結果でした。

 

1点だけ気をつけたいのは、この実験は、厳格な塗布量なども決まってないですし、イギリス人の、たった1人の結果ですので、統計的に差異があるかどうかはわかりません。

 

肌は千差万別なので、ドゥ・ラ・メールの方があっているという人もいると思います。

 

また、高いクリームを使っているという思い込みにより、効果が高まるプラセボ効果も多々あります。

 

なので、この実験も参考の1つにとどめておくのがいいでしょう。

 

ニベアとドゥ・ラ・メールの成分比較まとめ

ニベアもドゥ・ラ・メールも、水分蒸散を抑える優れた保湿クリームとして優秀であることは間違い無いです。

ただ、現実的にはお値段が気になりますよね。

 

そのため、日常的に使える保湿クリームとしては、安いニベアが良いと思います。

 

しかし、お金に糸目をつけないで、より美容効果を得たいのであれば、ドゥ・ラ・メールを継続使用すれば、より良い結果がもたらされると思います。

何と言っても、エキス1%以上という大量配合ですから。


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4 件のコメント

  • ドゥ・ラ・メールを5年以上使い続けている40代後半の女性です。以前から【ニベアと同じようなもの】としてネットやクチコミで認識されているので興味深く動画も併せて拝見しました。
    ですが長年の使用者としては成分等の分析結果は正しいとしても、実際に使用感、結果のサンプル女性がたった一人(それもイギリス人)でニベアの方が良いと結論つけるのは早計だと思いました。※アジア人と欧米人の肌質や老化のスピードは全然違います。個人的にはドゥ・ラ・メールを使い始めてからしみ、しわがほとんど無くなりましたし肌がとても健康的できれいになった事、アンチエイジングケアの働きもあるという発見、軽いやけど等にも薬代わりに塗布すれば治りが早い事、そういう面でも信頼している製品です。未来の自分の肌への投資、現状維持のために使用しているので高価ですが値段以上のものは返ってきますからはっきり言って購入の継続は苦になりません。
    安易に価格、コスパ 成分が似ている点で’’ニベアのほうが良い’’と結論付けないでいただきたいです。
    あと、ドゥラメールの開発者は元NASAのサイエンティストで自身の実験中に火傷をしてしまいそれを治療するために研究・開発したのが発端です。漁師~の話は初耳でした。ソースはどこからでしょう?
    多くの方が見る、読むという事の重さや責任感を持って発信していただけたらと思います。
    長文失礼いたしました。最後まで読んでいただきありがとうございます。

    • コメントありがとうございます。確かにイギリス人のサンプル1人では本当に良いかどうかは決められませんよね。あくまで参考程度になります。
      また、私はお金が許す限りはドゥ・ラ・メールの方が良いと結論しております。また、こちらのブログの見解は、個人としての見解です。世の中にはいろんな方が成分の解説や体験談を発信しているため、どの話を信じるかは人それぞれだと思います。

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