アルビオンのフローラドリップの成分解析と効果予測。スキコンとどう違う?

フローラドリップ

アルビオンの新作化粧液「フローラドリップ」がついに発売されました。

 

私も発売前から気になっていましたので、フローラドリップの成分解析をしてみました。また、人気のスキコンとも比較して、どんな効果があるのか考察しました。

 

すみしょう
フローラドリップは自家製の無農薬野菜を使って、一流シェフが作ったオリジナル料理のような化粧品だと思いました。他社では真似できないと思います。

 

フローラドリップの基本情報

フローラドリップ
商品名 フローラドリップ
種別 化粧液
メーカー アルビオン
製造販売元 アルビオン
価格 80ml 7,000円(税抜)
160ml 13,000円(税抜)
全成分 以下、詳しく記載
特徴 白麹(しろこうじ)カビ「しらかみ」+アルビオン自家栽培植物=植物エキス発酵液「ミュラ」を高配合。

アルビオンといえば薬用スキンコンディショナー(通称、スキコン)ですが、フローラドリップは、第2の柱として育てていくアイテムだそうで、アルビオン的にもかなり力を入れています。

 

コンセプトは、肌状態は毎日変わるけど、フローラドリップならどんな悩みにもフィットするというもの。

 

美容効果としては、以下のような7つの効果が期待できます。

  1. しなやかなハリ
  2. キメが整ってなめらか
  3. いきいき感のあるツヤ
  4. 肌が整って健やか
  5. 濃密なうるおい
  6. 表情全体に明るさ
  7. 肌を引き締める

 

これだけ見ると、普通の化粧品の効果ですが、実際は広告できないような効果も秘めているのではと思います。(後述します)

 

フローラドリップの魅力を語ってらっしゃる商品開発部の方のインタビューもありましたのでよければ見てください。

 

そもそも化粧液ってなに?

フローラドリップは化粧液という訴求をされています。

 

化粧液って化粧水と違うの?美容液なの?とよくわからなくなると思いますが、アルビオンのBAさんに聞くと、化粧水のように使えて、美容液のようにたっぷりと美容成分が入っているので、化粧液と言ってるそうです。

 

化粧品業界でも、美容液や化粧液というのに特に定義はなく。。。

だいたいのアイテムは、保湿感が高く、とろみがあり、美容成分がたっぷり入り、高級感があるものを化粧液と言ってます。

 

フローラドリップの特許を調べてみた

成分解析に当たって、アルビオンが出願している特許を見てみました。

 

しかし、フローラドリップに該当しそうな発酵コスメの特許はありませんでした。親会社のコーセーでも調べましたが見当たらず。

 

一方、発酵液に使われている白麹カビで調べると、純白麹「しらかみ」の特許が、株式会社秋田今野商会(バイオテクノロジーの会社)から出ていました。

  • 特許274973
  • 特許274974

 

しかしJ-Plat Patでは特許の内容は見れませんでした。

 

フローラドリップの成分解析

成分 説明
アスペルギルス/((カワラヨモギ/ヤグルマギク)花/葉/茎/(ヤマヨモギ/メリッサ/タチジャコウソウ)葉/茎)発酵液 ハーブを白麹カビで発酵した液、保湿、ハリなど
ベース
BG
2価アルコール、保湿
エタノール
1価アルコール、清涼感、引き締め、肌馴染み
グリセリン
3価格アルコール、保湿
トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン
エステル油、エモリエント
アルカリゲネス産生多糖体
多糖ポリマー、感触改良、乳化補助
トコフェロール
ビタミンE、酸化防止
EDTA-2Na
キレート、安定化
PEG-20水添ヒマシ油
非イオン性界面活性剤、乳化、可溶化
イソステアリン酸PEG-50水添ヒマシ油
非イオン性界面活性剤、乳化、可溶化
ステアリン酸グリセリル
非イオン性界面活性剤、乳化
セテアリルアルコール
高級アルコール、乳化補助
フェノキシエタノール 防腐
香料 香料
カラメル 糖類、着色

アスペルギルス〜という発酵液を主成分とした化粧水でして、少量のオイルとしてトリイソステアリン酸トリメチロールプロパンを乳化させて白濁させた処方です。

 

以下、フローラドリップの成分を1つ1つ見ていきます。推定配合量も入れてます。

 

アスペルギルス/((カワラヨモギ/ヤグルマギク)花/葉/茎/(ヤマヨモギ/メリッサ/タチジャコウソウ)葉/茎)発酵液

アルビオンの独自成分「ミュラ」と呼ばれる発酵液。

 

カワラヨモギ、ヤグルマギク、ヤマヨモギ、メリッサ、タチジャコウソウという5種のハーブを特殊なカビで発酵させることで作られたものです。

 

こだわりは何と言ってもこれらのハーブをアルビオンの白神研究所で自家栽培していること。いろんな植物の中から5つを組み合わせ、選定したというところが魅力的です。

 

ちなみに、アルビオンが保有する白神研究所は、秋田県にある施設で、以下のようなところです。

アルビオン白神研究所

引用:https://www.shirakami.albion.co.jp/about.html

 

さらに、カビの選定にもこだわりがあり、200種類以上の酵素を持つと言われる純白麹(じゅんぱくこうじ)「しらかみ」で発酵させることで、7800種類以上の有用成分が含まれた液体に仕上げたそうです。

ちなみに、白麹とはカビの1種で、お酒とか醤油とかの発酵でよく使われます。

 

ただ、有用成分についてはどこにも記載が見当たらずでした。アミノ酸や糖類など、保湿成分や薬理成分が含まれているのではないかなと思います。

 

ただ、こちらの発酵液も、化粧品の表示名称として発酵液ですが、化学物質レベルでみると、水が95%以上で、有用成分は5%以下かなとは思います。

 

しかしながら、オーガニック化粧品など、植物エキス推しのアイテムが肌に合わない方は、フローラドリップは合わない可能性もあると思います。

発酵エキスには山ほどの化合物が入っているため合わないリスクも出てきます。

 

発酵液は、50%以上配合されていると推定します。

 

ベース成分です。通常の化粧水では水が一番最初にきますが、そうではないのがフローラドリップの特徴です。

ただ、水がわりに発酵液のみを使うとコストがかかるので、コスト調整で水も配合しているものと思います。

配合率は50%以下と思います。

 

BG

2価アルコールと言われる保湿成分です。1,3-ブチレングリコールの略です。

防腐効果を持っていたり、植物エキスの抽出溶媒として使ったりします。

配合量は10%以下だと思います。

 

エタノール

1価アルコール。

殺菌、清涼感、肌馴染みの良さを付与します。

 

エタノールは、蒸発しやすく、その際に周りの熱を奪うので、清涼感を感じます。

 

今回のフローラドリップの肌馴染みの良さはこちらの影響もあるかも。

配合量は1〜5%だと思いますので、アルコールに弱い方だと赤くなることもあります。

 

グリセリン

3価のアルコール。代表的な保湿成分です。

刺激もほとんどなく、大手メーカーから中小メーカーまでが必ず使う成分です。

 

ちなみに、非常に高粘度の液体(はちみつみたいな)で、植物オイルの加水分解で作られるグリセリンを使うことが多いです。

 

フローラドリップを触った感じ、わりとさっぱりしてたため、配合量は2〜3%だと思います。

 

トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン

イソステアリン酸と、トリメチロールプロパンがくっついたトリエステル油です。

エモリエント作用があります。

 

粉体分散性が良いため、口紅等のメイク品によく使う油です。

 

しかし、スキンケア領域でも、アルビオンの製品にはかなり頻繁に使われています。コーセーやアルビオンの特許で抑えているのかな?

 

配合量は1%程度と思われます。

 

アルカリゲネス産生多糖体

アルカリゲネス(Alcaligenes latus)という細菌を、培養して得た多糖ポリマーです。

 

伯東株式会社のアルカシーランという原料であり、カネボウトワニー、アルビオン、ポーラBA、コーセーコスメデコルテなど、大手高級ブランドに使われています。

 

特徴は、なんといっても乳化力があるということです。

 

界面活性剤を使わずに、この成分のみ0.06〜0.1%以下で配合することで、流動パラフィンやジメチコン等を乳化し、50℃半年安定とのこと。これは非常に優れた乳化性能です。

 

流動パラフィンなどは乳化が難しいので、それを50℃半年安定化させたということは、室温で3年以上は余裕で安定なのではないでしょうか。

 

フローラドリップは白濁しているので、上述のトリイソステアリン酸トリメチロールプロパンをアルカリゲネス産生多糖体等で乳化安定化しているものと思います。

 

配合量は0.1%以下と思います。

 

参考:アルカラン(アルカリゲネス産生多糖体)水溶液の乳化安定性能と適用

 

トコフェロール

ビタミンEのこと。

製品の酸化防止剤として色んな化粧品に配合されます。

配合量は0.1%以下。

 

EDTA−2Na

キレート成分。キレートというのは、カニの手で物をはさむ、という意味の用語です。

 

キレート剤は、化粧品を劣化させる原因となる金属イオン(Mg、Caなど)を補足し、製品を安定化します。

発酵液に含まれる金属イオンを補足しているのだと思います。

配合量は0.1%以下。

 

PEG−20水添ヒマシ油

PEGと水添ヒマシ油で作られた、よく使われる非イオン性界面活性剤です。

香料を可溶化(溶かし込むこと)したり、肌馴染みをアップしたり、油を乳化させたりするために使われます。

 

前述のオイル成分を乳化させているものと思います。

配合率は1%以下。

 

イソステアリン酸PEG−50水添ヒマシ油

イソステアリン酸、PEG、水添ヒマシ油で作られた、よく使われる非イオン性界面活性剤です。

香料を可溶化(溶かし込むこと)したり、肌馴染みをアップしたり、油を乳化させたりするために使われます。

 

前述のオイル成分を乳化させているものと思います。

配合率は1%以下。

 

ステアリン酸グリセリル

よく使われる非イオン性界面活性剤です。

ステアリン酸とグリセリンがくっついたモノエステル型です。

 

乳化粒子を細かくするための転相乳化によく使われます。

配合率は1%以下。

 

セテアリルアルコール

高級アルコールの1つです。

セタノールという炭素数が16のものと、ステアリルアルコールという炭素数18のアルコールを混ぜたもの。高級だからといって価格が高いわけではなく、炭素数が多いという意味です。

 

乳化の安定化に使われます。

配合率は1%以下。

 

フェノキシエタノール

防腐剤。化粧品基準では1%以下までと決まっています。

ほとんど安全ですが、ごくまれに、刺激やスティンギングを感じる人もいます。

 

香料

フローラドリップの香料は、ハーブ系です。

かなりグリーンが濃いハーブ。

効果がある薬のような印象で、私は好きでした。

 

カラメル

着色成分。プリンの下に溜まっている茶色いものありますよね?あれです。

ごくわずかに配合することで、うっすらベージュ色を演出しています。

配合率は1%以下と思います。

 

フローラドリップに期待される効果

フローラドリップの効果は、キメを整える、ハリを与えると言われていますが、より具体的に、発酵液にどんな効果があるか調査しました。

 

アルビオンの公式Yotubeにて、研究員の方がこの発酵液について具体的に解説されていました。

以下、研究員の解説動画です。

 

要約すると、以下のような効果が期待できるとのこと。

  • 表皮のセラミド産生促進
  • 基底膜と表皮をつなぐラミニン5の産生促進
  • 基底膜の主要成分の4型コラーゲン産生促進

 

つまり、一時的なうるおいだけでなく、肌のバリア機能、うるおい保持機能、ハリや弾力をアップする効果が期待されます。

 

セラミド化粧品も肌のバリア機能をアップする効果があると言われますが、セラミドは、結晶性が高いので上手に配合したアイテムでないと、なかなか効果が得られないのかなと思います。

 

それに比べ、フローラドリップは肌の内側からセラミド産生を促進してくれるということで、期待値が高いなあと思いました。

 

薬事法的にフローラドリップにこれらの効果があるとは訴求できないですが、薬理効果を紐解いていけば、期待できそうだなと思います。

 

フローラドリップの使用感レビュー

フローラドリップは価格が高いのでサンプルをいただいて評価しました。(今度買いたいです)

外観

かなり水っぽいしゃばしゃば系ですが、わずかに糸を引く感じのテクスチャーです。

 

アルカリゲネス産生多糖体が高分子なので、その影響だと思います。

 

手に取った感じは白濁の液体であり、ベージュの色はわかりません。

フローラドリップの白濁感

 

浸透感

つけた感じ浸透感は高いです。

エタノールの影響もあると思いますが、すっと肌に馴染むのがかなり好印象です。

 

しっとり感

一回塗っただけだと、しっとり感はそこまで高くないです。

例えば、無印のエイジングケア高保湿とかと比べてもしっとり感は低いです。

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しかし、肌の奥は潤っているような感じがします。

 

また、もともと持つ肌のバリア機能をアップさせてくれる効果も期待できそうなので、継続して使うとさらに価値が見いだせるかも。

 

香りは濃いハーブ

ハーブ系なんですが、薬のようなハーブの濃い香り。

いかにも効きそう〜って感じの香りです。

苦手な人もいると思いますが、私は好きな香りでした。

 

1週間くらい使ってみた感想

サンプルで1週間くらい使ったんですが、肌あれに強い肌になるというか・・・ニキビができにくくなった気がしました。

 

1週間くらいなので気のせいかもしれませんが、続けてみたいなとは思いました。

 

フローラドリップのおすすめの使い方

1つだけ言えることは、フローラドリップをコットンで使うのはもったいないので、手で使うことをオススメします。

 

また、美容部員さんの話では、化粧水代わりに使って、その後、クリームでフタをするという使い方が良いということでした。

 

また、美容液成分たっぷりの美容液としても使えると思いますがので、普段の化粧水→フローラドリップ→乳液という形でもいいかなと思います。

 

フローラドリップとスキコンの違いは?

フローラドリップ スキンコンディショナー
特徴成分 ミュラ発酵液 GK2、ハトムギ種子エキス
保湿感 ややしっとり さっぱり
期待される効果 キメ、ハリ、バリア改善など 抗炎症、引き締め
香り 薬っぽいハーブ系 濃いフローラル
価格 80ml 7,000円 110ml 3,500円
1ml価格 88円 32円

個人的にはスキコンは香りが苦手です。濃いお化粧のおばさまっていうイメージの香りです。また、ほとんど保湿感がなく、さっぱりとした引き締め化粧水という感じです。

 

本来の肌が持つハリやバリア機能に近づけるという意味では、フローラドリップの方が良い気がします。夏でも使えるさっぱりした保湿感だし。

 

お金に余裕があるのなら、スキコンはもう必要ないかもと思ってしまいますね。

 

最後に、プチプラで個人的に好きな無印エイジングケア高保湿化粧水も入れて、性能を比べてみました。

左にある方が良い評価です。

浸透感 フローラ=スキコン>無印
保湿感 無印>>フローラ>スキコン
香り フローラ>無印>>スキコン
価格安さ 無印>>>スキコン>フローラ
長期的効果(予測) フローラ>スキコン>無印

 

スキコンや無印はスーパーに売っている材料で上手く作った料理、フローラドリップは自家製の素材を使って一流シェフが作ったオリジナル料理という感じです。

 

スキコンは真似しようと思えばできると思いますが、フローラドリップは、他の会社が真似しようと思っても、できないと思います。

自家栽培するのがまず大変だし、発酵させる技術もいるので。

 

ただ、アルビオン(またはコーセー)は、このハーブの組み合わせで早く特許とっておかないととは思います。(←余計なお世話)

 

価格は80mlで7,000円であり、1.5ヶ月分とのこと。普段プチプラの私にとっては高いですが、研究費用を考えれば相応かもしれません。

 

肌表面のしっとり感だけでなく、長期的に見てハリ・ツヤ・キメ・バリアアップなどの美容効果を得るべく、試す価値はあると思います。

 

以上、個人的な意見たっぷりの解析でした。



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